ラグジュアリーSUVの頂点として知られるロールス・ロイス「カリナン」。その最新進化版をベースに、ドイツの名門チューナーが“究極形”へと昇華させた一台が登場した。見る者を一瞬で引き込む迫力と、細部まで妥協のない仕立てが、ただならぬオーラを放っている。
このモデルを手がけたのは、ハイパフォーマンスと高級感を両立させることで知られるブラバス。もともと威厳に満ちたカリナンのボディに、独自のワイドボディプログラムを組み合わせることで、存在感はさらに強調されている。直線を強調したスクエアなフォルムは、近づくほどにその迫力を実感させ、まるで建築物のような重厚さを感じさせる。
外観でまず目を引くのが、全身に惜しみなく用いられたカーボン素材だ。フロントからリアまで、追加パーツはすべて高品質なカーボンファイバーで統一され、ブラックアウトされたディテールと相まって、精悍でモダンな印象を生み出している。伝統的なクローム装飾もあえて抑えられ、よりスポーティで引き締まった表情へと仕上げられている点が印象的だ。
足元には、このモデル専用に開発された大径ホイールが装着され、巨大なボディを堂々と支える。視覚的な迫力だけでなく、走行時の安定感や空力面にも配慮された設計となっており、見た目と機能性を高い次元で両立している。
一方、ドアを開けると外観とは対照的な、深みと温もりを感じさせる空間が広がる。インテリアには、落ち着いたトーンのグリーンレザーが採用され、シートや内装各部には緻密なステッチが施されている。職人の手仕事を感じさせる仕上がりは、まさに特別な一台にふさわしい。色や素材についても、オーナーの好みに応じて幅広い選択が可能とされ、世界に一台だけの仕様を作り上げることができる。
ここで、改めて注目すべきポイントを整理しておきたい。このモデルの心臓部には、ブラバス独自のチューニングが施されたV型12気筒エンジンが搭載され、最高出力は700馬力に達する。巨大なボディをものともせず、力強く加速する性能は、ラグジュアリーSUVの枠を超えたものだ。足まわりや制御系も専用に最適化されており、快適性と安定感を高いレベルで維持している。
価格については、ベース車を大きく上回る設定となっているが、それは最高級の素材、卓越した技術、そして圧倒的な個性を手に入れるための対価と言えるだろう。単なる移動手段ではなく、存在そのものが価値となる一台。ブラバスが生み出したこの特別なSUVは、ラグジュアリーの新たな基準を示す象徴的なモデルとなっている。
